顔を変え、名を偽って続けた960日間の逃亡生活。裸足で飛び出したまま行方が分からなくなっていた市橋容疑者の足取りを千葉県警 の捜査員は追い続けた。整形手術後の写真公開から5日で事態は急展開した。 平成19年3月25日未明に自宅を出た後、姿が消えたリンゼイさん。心配した同居女性から相談をうけた船橋署員がリンゼイさんと接触 があった市橋容疑者宅を訪れたのは、翌26日午後10時ごろのことだった。市橋容疑者は署員が職務質問を始めると突然逃走し、足取り はマンションから数百メートル先で途絶えた。 裸足のまま走り出した市橋容疑者の所持金は、リンゼイさんの財布から抜き取った現金を合わせ、わずか5万円程度。捜査本部は、 市橋容疑者が事件前からしばしば訪れていた新宿・歌舞伎町の風俗店などを中心に行方を追ったが、有力な目撃情報はほとんどなく、 一時は自殺説も流れた。 急展開をみせたのは10月26日のことだった。 「市橋容疑者に似た男が…」。名古屋市内の美容整形外科病院から、市橋容疑者に似た男が鼻を高くする手術を10月24日に 受けていた、と通報があったのだ。 市橋容疑者は以前にも整形手術を受けており、顔立ちは当初の手配写真と大きく変貌(へんぼう)。一重だった目は二重になり、鼻は 高く、小鼻は小さくなっていた。2つあった左ほほのほくろも除去され、厚かった下唇も薄くなっていた。最初は病院側も市橋容疑者と 分からなかったが、病院関係者が、男ではめずらしいほくろ除去痕を発見。「もしかしたら」と考えたのだという。市橋容疑者は手術の際、 大阪に実在する「フジイ」という名前を名乗っていたという。 整形後の写真という新たな“武器”で、続々と目撃情報が寄せられるようになる。 10月中旬には福岡市の病院でも鼻の整形手術を受けようとしていたことが通報で判明した。 捜査本部は今月5日に整形後の写真を公開。大阪府茨木市の建設会社から「働いていた男に似ている」という情報が寄せられた。 ここでは「井上康介」と名乗っていた。捜査の結果、会社の寮からは市橋容疑者の指紋が検出され、旅券申請書類なども残されていた。 捜査の手が迫る。逮捕の決め手も、大阪府警に寄せられた「市橋に似た男がいる」という一般市民からの通報だった。 ソース(MSN産経ニュース) 写真=千葉県警行徳署に移送される市橋達也容疑者 写真=市橋容疑者が座っているところを確保された大阪南港フェリーターミナルのベンチ 写真=市橋容疑者が逮捕されたという一報をうけ、捜査本部のある千葉県行徳警察署には報道陣があつまりはじめた 写真=市橋容疑者が、乗る予定だったと思われる琉球エクスプレス 写真=千葉県警が公開した整形後の市橋達也容疑者の写真(左)に建設会社の同僚が眼鏡やひげを描き加えた画像 写真=市橋達也容疑者が働いていた建設会社に集まった大勢の報道陣
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